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燐視点
気がついたらどうしようもなく惚れ込んでるってわかった。
頭を撫でて貰ったり甘えたり、こんなこと普通の人にやれば頭がおかしいと思われても仕方がないだろう。
けどそう思っていてももっと先のことを求めてしまう。
甘えを許してもらえるたびに動悸が強くなって期待する気持が高まる。

(・・・、俺って馬鹿だ)
乱暴になでられたせいでぐしゃぐしゃになった髪を手で押さえながら下唇を噛む。
俺が先生と仲がいいことを周りの人間もかぎ分けてきている。
また燐に仕返しをしようとする人間が先生に目をつけることだろう。
(そしたら先生に・・・・)
先生に迷惑がかかる。嫌われる。
それを思うと呼吸が奪われたかのように苦しくなって、鼻の奥がツンとなった。
目の前ではまだ先生が黙々と教科書の内容を説明している。
手を伸ばせば届く距離。先生が俺の視線に気がついた。

「ちゃんと授業を聞いてるのか?」

先生が眉根に皺を作る。
(あ、ちょっと困ってる)
先生は嬉しい時でも怒っている時でも眉根に皺を作る癖がある。
そのせいで生徒からは怖い先生と思われてるらしい。
あれでいて先生は生徒に話しかけられるのが好きだったりするんだから。
生徒に避けられて寂しそうにしてる所をみると可愛く思えてしまう。

・・・けっこう先生のこと観察してきたんだよな。

それを思うとまた胸が苦しくて、せつなかった。
(先生が怪我をする前に離れなきゃ。)

初めから準備はしていた。冗談めかしに自分のことを先生のペットと言ってみたりしたけど、決して思い人に伝える意味での『好き』という言葉は言わなかった。
ギリギリ先生と生徒の間の関係でいられる距離をとってきた。

(今日でこの距離ともさよならだな・・・・。)

せめて最後の思い出に、

「ありがと。」

先生が指導室を出るとき抱きついてほっぺにキスをした。
先生が驚いた顔をしているのが可愛くて、外国風に挨拶してみたんだと言い訳するともう二度とするなと怒られた。
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2010.08.20 Fri l 青の・小話 l コメント (0) l top

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