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ネイ燐、パラレル、普通の高校生と先生。

テストの息抜きに書いた短い小説です。









弁当を開けると甘辛いタレの絡められた赤黒い物体やニンニクチップス、ホウレンソウのゴマ和えがぎっしり詰まっていた。最近までインスタント食品ばかり食べていたネイガウスとしては、顔には出さないが手作り弁当の偉大さに感謝してるし嬉しくも思っている。
だからと言って・・・・・

「3日連続はきついな。」
「先生の健康を気遣ってやってんだよ。」

ネイガウスの隣に腰掛ける自称ネイガウスのペットが唇を尖らせる。
奥村燐、高校の英語教師であるネイガウスにとって今最も出来の悪い生徒で、手を焼かされることもしょっちゅうある。放課後居残りに付き合うことが多くなり、気がつくとネイガウスは燐に懐かれていた。
いつも一人静かな場所で昼ご飯を食べていたネイガウスにお気に入りの場所を教え、毎日弁当を作ってくれるほど燐は懐いてくれるのだが、別にそこまでしてもらうほどのことをしたわけではない。

「・・・目的はなんだ。」

『おいしい話には裏がある』、人の好意には何かしら裏があるのではないかと疑う悪い癖が出て問いただすような口調になった。
さすがに今のは不味かったか・・・・・。
気づいて言い訳するべきか悩んでいると、

「先生、弁当うまいか?」

燐が尋ねる。

「うまい。」
それだけ言うと燐は嬉しげに笑いネイガウスの肩に寄りかかる。
それに気まずさを感じ癖のある髪の毛を乱暴になでてやると燐は満足げな溜息を吐いた。

「褒めて貰えるのが嬉しい・・・それが理由じゃいけねえか?」

少し間をおいて、燐が答えた。
上から眺めた顔は嬉しいというより安心しきった無防備な顔。
心の底からネイガウスのことを信頼しているのだとわかったとたん『何故?』『どうして?』といった疑問が全てはじけ飛んでしまった。

「先生?」

衝撃を受け沈黙していると燐が心配そうにする。
大丈夫だと言えば甘えたようにまた体重を預けて寄りかかってきた。




燐に話すのと同時に大丈夫、大丈夫だと心の中で自分にも言い聞かせる。
相手はネコや犬、もしくは親に甘える小さな子どもと同じだと。

不覚にも燐の表情に惹かれ可愛いなどと思っていないのだと言い聞かせた。



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2010.08.13 Fri l 青の・小話 l コメント (0) l top

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